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 ある日のママモニ運営事務局は、「かわいい!」「素敵!」「コレ、欲しい!」の声で溢れ返りました。革と布を使い、洗練された大人の小物を創りだす、佐世保出身の人気作家・cico*ruruさんが、ご自身の作品を持って事務局に来てくれたのです!テーブルの上に次から次へと並べられる革製のバッグ、財布、スマホケース、ペンケース、スケジュールカバー……クオリティの高い手づくりの作品に、ママモニスタッフは大興奮!cico*ruruさんの作品は、デザインはもちろん、丁寧な縫製とプラスアルファの機能性が女心をくすぐるのです。結婚、出産を経て、手芸好きの主婦だったcico*ruruさんが、「つくる」ことを仕事にし、さらに多くの人から愛される作品の「つくり手」へと進化を遂げたその過程には、揺るぎないポリシーがありました。物づくりも、そして人との関わり方も「心を込める」というシンプルながらも、強い「信念」が支えてきたcico*ruruさん流「幸福の秘訣」に迫ります!!

 「小学生2,3年生の頃から手芸が大好きで(笑)。フェルトのマスコットや巾着袋などをよく作っていましたね。ミシンに目覚めたのが小学4年生の夏休み。夏休みの作品で、エプロンを作ったんです。母の友だちにプロの手芸作家さんがいて、その人に教わりながら作ったのがコレです。今見ても、小学4年生にしては、すごくクオリティが高い(笑)。ステッチやアップリケは、子どものレベルじゃないですよね。だからかな、仕上がりがあまりに子どもらしくないレベルだったので、夏休み明けに先生に褒められた記憶がないんですよ(笑)。今でも、お守り代わりに大切に取ってあるんですけど、この時に教えてもらったことが、原点になっていますね。手芸好きっていうと、すごく女の子らしい大人しいイメージがあるかもしれませんが、私は男の子に間違えられるくらい活発な子どもでした(笑)」。

 小学生の頃から「物づくり」に夢中だったcico*ruruさんは、その後も、好きな人にマフラーを編んだり、自分が使う道具入れを作ったりと、手芸とはつかず離れず。高校卒業後、銀行員となってからも、「趣味=手芸」は変わらなかったと言います。

 「銀行で働いていた頃に身についた感覚なのですが、とにかく時間をムダにしたくないんですね。余り時間を有効に活用するのに、手芸はピッタリ。20代中頃はスキーに夢中になっていたのですが、スキー場に向かう車中でその日被るニット帽や手袋、マフラーを編み上げることもありましたよ(笑)。今でも、「いつ座ってるの?いつ休んでいるの?」と訊ねられるくらい、時間があれば何か動いていますね」。

 1分1秒をムダにすることなく積み上げて、有意義な時間を創りだす…仕事に、プライベートに多忙を極める現代の女性なら、ぜひ見習いたい感覚です。
 独身時代、趣味を謳歌したcico*ruruさんの次なるステップは、「結婚」「出産」でした。


 「29歳で結婚したのですが、主人の転勤で口之津に引っ越すことに。すぐに長男を妊娠、出産。しばらくはそれどころじゃなくて、欲しいものがあっても自分でつくれないことがありました。口之津で2年を過ごし、長崎市内へまた転勤。その後、福岡へ。若い頃、「転勤族とは絶対結婚しない!」と思っていたんですけど、人生って不思議ですよねぇ(笑)。福岡へ引っ越して、佐世保時代の親友と再会したんですが、その時、彼女はちょうど臨月で。私、自分が出産した時、何でも入って便利でカワイイ、マザーズバッグが欲しかったんですね。カワイクて機能的、というモノが当時はなかなかなくて。それで、親友には自分が欲しかったバッグをつくってあげよう!と、手づくりしてプレゼントしました。趣味とはいえ、自分なりに丁寧につくり上げていたんです。そしたら、すごく喜んでくれて(笑)。「これはもう趣味で人にプレゼントするだけではなくて、売りなさい。売った方がいい」と勧めてくれたんです。その頃は、作家ブームの兆しもあり、福岡では「1day shop」という作家さんが集まっての販売イベントも盛んでしたので、まずは「1day shop」に参加することにしました」。

 心を込めてつくったマザーズバッグは、親友の感動を生みました。その親友の後押しもあって、「つくった物を販売する」という作家活動をスタートさせたcico*ruruさん。イベントに参加するたびにファンを増やし、リピーターを獲得していったのです。

 「自分がつくった物を、売って利益を得る、という経験はこれまでに味わったことのない喜びでした。私は今も、ショップなどへの委託販売をせず、イベントなどで自分の手からお客様に販売しているんですね。その理由は、たとえば、このがま口ですけど、小銭を出す時に中のキレイな柄が見えるようにと中地を選んでつくりました。この小さなハサミと革のケースは、値札を取る時とか、女性ならちょっとした時にバッグの中にハサミがあると便利でしょ?革小物を手縫いする時には、縫い穴を1つ1つ空けて縫い上げるんですけど、そういうことは物を見ただけでは伝わらないですよね。ちょっとしたことですが、私がどんな想いで、どんな工夫でつくった物なのかを、お客様に伝えたいし、その私の想いを受け止めてくれるお客様の姿を見たいんですよね。だから委託販売はせず、お客様と交流できるイベントで販売するようにしているんです」。

 cico*ruruさんは「私がつくったもので、ときめいてもらえたら嬉しいですし、私の作品を見て、喜んでくださる姿を見たい」と言います。福岡という作家が多い都市の中で、様々な工夫と、心を尽くすこと、つくり手の顔が見える販売方法で差別化をしていきました。
 “手づくり”というと、どうしても自己満足のレベルに留まってしまいがちです。cico*ruruさんは“手づくり”ではなく、“手しごと”という1ランク上のクオリティを目指しています。タグや、ちょっとしたワンポイントのロゴマーク、焼き印など、作品をブランド化する手間を惜しまないのです。そうしたcico*ruruさんの姿勢は、つくり出す作品に個性となって現れ、瞬く間に人気作家の仲間入り。1day shopに参加するようになって数ヶ月後には、テレビで取り上げられるほどになりました。

 「テレビの影響力はすごかったです。私の作品を紹介してもらって、電話番号がテロップで出た瞬間から電話が鳴り止まなかった(笑)。ずっと、「テレビに出ていたアレが欲しい」という注文の電話が殺到しましたね。オンエア後のイベントはさらにすごくて、私のブースを囲むように行列ができたほど。今から6年前の話ですけど、その頃のお客様は今でも足しげくイベントに来てくださいますし、ほとんどの方がリピーターになって下さってます」。

 趣味から始まった作家生活。cico*ruruさんは自身がつくる小物を「商品、製品」とは呼ばず愛情を込めて「作品」と呼びます。物づくりを単なる「仕事」と割り切ることはせず、ひとつひとつに心を込めてつくり上げるからこそ「作品」なのです。そのため「1人」でつくることに、強いこだわりがあるそう。

 「私の場合、1人でつくらないと意味がないんです。デザインを考え、ひとつひとつ穴を空け、ミシンを使わず自分で縫う。どんな思いでつくったか、私の作品を手にしてくれたお客様に、その思いを伝えるまでが、私の仕事だと思っています」。

 cico*ruruさんの販売イベントには、県内外から多くのお客様が駆けつけます。その光景は、他の作家さんのブースでは見られない独特の賑やかさが。お客様が作品を見るだけではなく、cico*ruruさんとの交流を心から楽しんでいるのです。

 「6年前に自分がつくった物を販売するようになって、年齢とともに作品は変化してきています。私自身が子育て中は、主婦目線の機能性を重視したバッグや小物が主流でした。リバーシブルのマザーズバッグや、両手を使えるウエストバッグ、ベルトに引っ掛けるフックバックなど、2way、3wayで使える便利なものを、と考えていました。お客様の層も同じように子育て中の方が多かったですから、当時は布やリネンで品のあるかわいらしいものをつくっていました。子育てが一段落したら、かわいい、機能性重視という感覚から、「かっこいいもの」を求めたくなったんです。革の作品をつくり始めたのは、そうした私自身の成長であり、進化(笑)。お客様も私と同じように、ライフステージが変わり、求めるものが進化しているのを感じます」。

 cico*ruruさんの作品が多くの人に愛されるのは、同じところに安住することはせず、常に前を、上を目指して自身を磨き続けているからに違いありません。cico*ruruさんは常に「良いもの」、自身の「オリジナル」を求め続けています。

 「以前、イベントに80歳くらいの男性の方が来てくださって、革製のがま口をお買い上げいただいたんです。「これは良いね」と2つも(笑)。自分が良いと思ってつくった物が、年齢も性別も超えて「良い」とわかってもらえることが、とても嬉しかったですねぇ」。

 cico*ruruさんのふんわり温かで、おしゃべり好きの親しみやすさは、作品の大きな付加価値。つくり手の顔が見える作品だからこそ、購入した人は一層の愛情を感じるのでしょう。

 「お客様との交流の中で、ずっと心がけていることがあるんです。それは、私の作品を買ってくださったお客様を「覚える」ということ。何を買っていただいたか、どんな話をしたか、すべてを覚えておくように努力しています。「お久しぶりですね、あの時お買い上げいただいたバッグはどうですか?」なんて(笑)。みなさん驚かれますが、すごく喜んでくださるんですね。これも銀行員時代に、上司に教わったことで、お客様のことを覚えておくということが、今の接客に役立っています」。

 「すべて覚える」と軽やかに口にするcico*ruruさんですが、当然簡単なことではありません。「お客様に喜んでほしい!」という強い想いがあるからこそできる「心尽くし」の賜物なのです。
 作品づくり、販売に平行して、cico*ruruさんは革細工の教室もスタートしています。物づくりの楽しさ、手しごとのヒントを惜しみなく教えてくれるこの教室は、主婦やOLなど女性に大人気。ここで、新たな才能を発見したり、新たな生きがいを見つける人もいるかもしれません。主婦であり、母であり、作家であり、接客のプロでもあるcico*ruruさんが、長崎の女性に伝えたいことは?

 「私は、各ステージで大まかな目標を立ててきたんです。結婚するまでは仕事はもちろん、自分のやりたいことを悔いなくやり尽くそうと決めていて。旅行にも行ったし、お酒も飲んだし(笑)。結婚してからは、子育てに没頭しようと。子育てが一段落したら、それまで培ってきたものを生かして羽ばたきたいと思っていました。立てた目標を必ず達成するぞ!と、頑なになることはなかったのですが、大きな目標を立てていれば、それに向かって進むことはできますよね。実は、40代の目標は「手芸本を出すこと」(笑)。60代では「演歌歌手」なんてオモシロイかな〜なんて(笑)。そんな大まかな目標でいいから、何か持っていたらいいですよね。そして、好きだと思ったことは、どんなことでもとことんまで極めてみる!そこから何かが生まれることってあると思うから」。


【編集後記】

 cico*ruruさんの話には、幸せのヒントがたくさん!中でもcico*ruruさんの現在の幸福を支えているのは「心を込めて尽くす」ということ。家族や友人はもちろん、イベントへ足を運んでくれるお客様の一人ひとりと、心からの交流を楽しみ、作品のひとつひとつを心を込めてつくり上げることが、多くの人の支持を集めているのです。まさに女性の生き方のお手本とも言える彼女の作品や人柄から、温かなものを感じるのは、そこに「心」があるからに違いありません。cico*ruruさんの作品を手にしたら、まるで親友を得たかのような心地良さを感じることでしょう。長く深く付き合える、素敵な小物との出逢いを楽しんでみてください。

2012年01月27日:ママ記者M
 
長崎県内で活躍中の女性たちや、長崎出身の県外で頑張る女性たちを、ママモニからピックアップして、インタビュー取材を行います。
「自分らしく、人生を楽しんでいるひと」「夢に向かって、頑張っているひと」「大切なことに熱中しているひと」様々なインタビューを通して、ユーザーの皆さんの自分流の楽しみ方や、何かのヒントが見つかるかも?! 刺激的で元気が湧いてくる記事をアップしていく予定です!
もしかすると…つぎは貴方が旬なひと?!