女性のチカラが、これからの時代をつくるキーワード!! ようこそ  ゲスト さん    |   ログインはこちら    |   会員登録    |
 今の時代ですから、ママモ二会員の中にも「自分で何かを起業したい」と考えている方がいらっしゃることでしょう。ただ「何かやりたい!」と思っても、その「何か」がなかなか見つからなくて焦ったり、自分自身を見失って立ち止まったり…。
 そんな女性にとって、手作りパン教室〈HAPPY PAN〉の主宰 みやしたゆみこさんが歩んできた道は、素晴らしいお手本です。学生の頃から自分が進むべき道を模索し、いざその道を見つけたら一直線!夢を実現するためのステップを自分自身で設定し、一つ一つクリアしていく様は、さながら煉瓦積みのようです。どれ一つが抜けても、「今」のみやしたさんは在り得なかったのかもしれません。焼きたてパンのような温かさと、ふわふわもちもちの親しみやすい笑顔、そんな手作りパンそのもののようなみやしたさんにとって「パン教室」はゴールではなく、あくまでスタート。
 次へ次へと広がっていくみやしたワールドから、目が離せません!
みやしたゆみこさんプロフィール

1977年、長崎市生まれ。北九州大学経済学部卒業後、大手生命保険会社に入社。営業ウーマンとして数々の賞を受賞するなど、好成績を収める。
2002年、大手クッキングスクールへ転職。新宿校でパン作りの講師を2年務める。
2004年、長崎で、パン教室を立ち上げ、現在に至る。

「今、私33歳なんですが、ちょうど就職氷河期で。学生の頃から自分で何かしたいと思っていました。料理が好きだったので、カフェでアルバイトしながら料理教室に通ったり、その中で「料理」に関わるフリーランスの仕事がしたいな、と漠然と考えるようになっていましたね。通っていた料理教室の先生が、当時まだ26歳くらいの若くして起業した女性で、その方の作る料理も好きでしたし、私もこんな人になりたい!と思える本当に素敵な人で。身近にロールモデルがいたのもとてもラッキーだったと思います。
就職活動はとても厳しくて、ホント面接で何度落とされたことか…。そんな中、就職したのは保険会社の営業。とにかく働いてお金を貯めて、料理の学校に行こうと思っていました。全国展開の大手料理教室に通うようになって、そこでパン作りを学ぶことになったのですが、その教室の雰囲気もとても良くて、講師の方との相性も何もかもがピタリとはまった感じでした。当時教室に通っていたのは私も含め、OLさんが多かったです。いわゆる花嫁修業をされている人が多い中、趣味で通われている人、私と同じように模索しながら、「何か」を求めている人もいましたね。
その頃は、「料理」の道を考えてはいたものの、まだ確信がなくて、いろんなことに挑戦していました。スキューバダイビングやウェイクボード、英会話…。その中でなぜ「パン」だったのかと言うと…とにかくパンが大好きだったんですよね(笑)。学生の頃は3食パン、というくらい。それに和食、洋食、ケーキとかって上手な人がたくさんいて。
それに比べると、10年前はまだパン作りがこんなに広まってなく、ある意味「すき間」を狙ったというか(笑)。働きながらパン教室に通う、という生活を始めて数ヶ月で、東京に行くことを決めました。同じ家賃や光熱費を払うならどこでも一緒だし、いずれ長崎に戻って「パン教室」を開こうと考え始めていましたので、「箔」をつける意味でも挑戦しようと。当時25歳くらいだったかな、若かったんですよね(笑)」。
学生の頃から、自分が本当は何をしたいのか…を常に考えていたというみやしたさん。「パン作り」に出会ってからは「パン教室」を開くために何をすべきかを考えての行動を重ねていきます。上京してからも、みやしたさんはノンストップ!夢に向かってひた走っていくのです。
 「ほとんど勢いで上京した後、幸運なことに料理教室のパン講師の職を得ることができました。そこでパン作りを教えながら、パン屋さんで製造のアルバイトも。すんなりとパン作りを教える立場になれたのはいいのですが、やはり研究したくなるんですよね。もっと美味しく、もっと手早くって。ただ、パン屋さんの仕事は1分に何個作らなければ…という世界。私がパン作りを勉強したいとかそういう事情は関係なく、とにかく流れに乗らなければいけない作業でした。勤務時間中は仕上げの手伝いなどをさせてもらって、タイムカードを押した後にパンを焼く練習をしたり、先輩たちの技を見て盗んだり…といった感じ。教室とはまったく違う環境で勉強になりましたね。教室の方もかなり充実して、たくさんの授業を持たせてもらうようになりました。生徒さんからも「楽しい」と言っていただくことが増えて、この仕事が自分の天職だ!と確信できた時期でしたね」。
 上京する時、すでに長崎に戻ってのビジョンが固まっていたというみやしたさん。東京での2年半の修行を終え、長崎で待望のパン教室を開いたのが2004年11月のことでした。いよいよ、みやしたさんの「夢」、本格始動です!
 最初は実家の一部を使ってパン教室を始めたみやしたさんでしたが、瞬く間に生徒数が増え、2006年には現在の場所へと移転することになりました。今やブームとも言える「パン教室」ですが、その人気の秘密はどこにあるのでしょうか。
「パン教室の良さって何だろうと考えると、私は“アナログな接触”じゃないかなと思うんです。たとえば本格的にパン作りを学んで将来お店を持とうというような人だったら、専門学校に通うじゃないですか。今ならスカイプを使って通信で学ぶこともできますし。でもパン教室には、単純にパン作りが好きでとか、主婦の方が気晴らしにとか、そういうリアルな人との交流が求められているんじゃないかな、と思うんです。ここに来れば、社長さんも毎日お母さんをしている人でも誰でも“生徒さん”。普段の自分を脱ぎ捨てて、誰もが素になれる場所かな、と。それとね、焼いたパンをお土産で持って帰れるところも、ちゃんとパン作りを勉強してきたんだな、と家族が認めてくれるというか、きちんと目に見える“形”として持ち帰れるのも人気の秘密なのではないかと、思いますね。みんなが丸く収まる習い事が、パン教室かなって」。
みやしたさんには、時代が求めるものを見つける嗅覚があるみたい。自身は「すき間を狙ったんです」と笑うけれど、それは「すき間」ではなく誰もが心の中に持っている「聖域」にも似たものなのではないでしょうか。誰もが宝物のように抱えている自分だけの心地よさ、温もり、それらをみやしたさんの教室では直に確認できるのだと思いました。
その想いは、<HAPPY PAN>という名前にも表れています。


 「当初、教室の名前は〈ホワイトパレス415号〉という学生時代に住んでいたマンション名と部屋番号を合わせたものにしていたんです。その部屋は、料理を作ってはみんなに「食べに来て!」という感じで、本当にたくさんの友人を呼んで手料理を食べてもらった場所だったんです。その部屋にちなんで名前を付けたんですけど、ある日、何か違うなと思うようになって。作って食べに来てもらうって、私の一方的な思いじゃないですか。でもこのパン教室はみんなの場所、みんなが来てみんなで作る場所だから、みんながハッピーになる名前にしなければ、と。それで考えた名前なんです」。
 ストレートな響きの中にこそ、本当の想いが宿るのかもしれません。<HAPPY PAN>はその名の通り、みんなを幸せにするパン教室として大人気です。パン作りを楽しむ人、みやしたさんをロールモデルとしてパン教室を開きたいという夢を持った人、それぞれの想いを持って様々な人が集まってきています。その想いに最大限応えようとするみやしたさんの姿があるからこそ、生徒さんは後を絶たないのでしょう。

 みやしたさんは、起業を目指す人の力強いサポーターでもあります。最近では起業家セミナーでの講演などにもひっぱりだこ。そんなみやしたさんから、起業を目指す女性へのアドバイスは意外なものでした。
 「頑張れば夢は叶いますよ、とは簡単には言えないですよね。頑張るだけではなくて、ニーズに合った計画を立てることも大切。自分自身にも常に言い聞かせているのですが、初心を忘れずに、自分らしさを忘れずに。競合する相手に勝つとか負けるじゃなく、たとえば「こんなサービスがあったらいいな」と思ったことなど、最初の気持ちを大切に育てていってほしいですね。誰かの真似ではない、自分らしい起業の仕方というのがあると思うんです。私は起業する方に元気でいてほしい。自分らしくできれば、苦労も苦労ではないと思いますから。時には初心や自分らしさを見失うこともあるかもしれません。でも、何より大切なのは仕事を始めた時の想いと、自分らしさ。他の人にはない自分の持ち味を活かしていってもらいたいと思います」。

【編集後記】

 夢の実現も、成功の瞬間も、ある日突然訪れるものではなく、丁寧に積み重ねる時間の先にあるもの。みやしたさんの行動はすべて「目的」を達成するために、逆算されているのです。みやしたさんが果たした「目的」の一つに「本」の出版があります。「本」を出したい!という目的を設定し、出版社へ企画を持ち込むなど行動を起こした結果、パン教室を開きたいと考える人はもちろん、起業を目指す女性のバイブルとも言える1冊が完成しました。「自宅ではじめる小さなパン教室(日本実業出版社)」ぜひ、一読ください!

 みやしたゆみこさんのブログはコチラ
2010年12月25日:ママ記者M
 
長崎県内で活躍中の女性たちや、長崎出身の県外で頑張る女性たちを、ママモニからピックアップして、インタビュー取材を行います。
「自分らしく、人生を楽しんでいるひと」「夢に向かって、頑張っているひと」「大切なことに熱中しているひと」様々なインタビューを通して、ユーザーの皆さんの自分流の楽しみ方や、何かのヒントが見つかるかも?! 刺激的で元気が湧いてくる記事をアップしていく予定です!
もしかすると…つぎは貴方が旬なひと?!