「石橋先生の強い後押しもあり、2004年4月いよいよ自分の料理教室を開くことになりました。自宅を建てる際、料理教室を想定してキッチンなどを設えていましたので、自宅を教室にしての立ち上げに。友人たちの多くが生徒になってくれて(笑)、スタートから2クラスできるほど盛況だったんです。本当にありがたかったですよね。お月謝を出して来てくれるからには、生徒さんたちに金額以上の満足感や充実感、この教室を通っていて良かったと感じてほしい、といつも試行錯誤していました。そんな中、とある料理コンテストに応募し、最優秀賞をいただいたんです。それが大きな転機となりましたね」。
有田焼の総合商社「株式会社まるぶん」が「究極のラーメン鉢」の発売を記念して「わが家の自慢!ラーメン料理コンテスト」を主催。たまたま訪れた陶器市でこのコンテストを知った赤崎さんでしたが、「ラーメン」はこれまでの赤崎さんのレシピの中になかったもので、若干の抵抗もあったそう。でも、ここが赤崎さんの分岐点。
「チャンスって、しなやかに構えている方が掴めると思うんです。確かにラーメンという料理はそれまでの私のレシピにはなかったものですが、だから「やらない」と頑なな考えに捕われていたら、今の私はなかったでしょうね。インスタントラーメンを栄養面も考えつつ、美味しくいただくレシピはおもしろい!と思えたので挑戦してみることにしたんです。ラーメン鉢のデザインを活かせるようビジュアルにもこだわってつくりました。カラーコーディネートの資格を持っているのですが、色彩の感覚は料理に大いに役立っています。結果、最優秀賞を受賞でき、このニュースからテレビ番組の料理コーナーのお話をいただいたのです」。
数々のコンテストで優秀な成績を残した赤崎さんには、テレビや雑誌の取材が舞い込むように(詳しくは、ボナペティHPを参照)。2009年には「できたてGopan(KTN)」の料理コーナー「みんなdeごはん」に出演。小さい頃からの夢だった「料理番組に出る人」を叶えました。
「今日の私があるのも、まるぶんさんを始め、テレビや雑誌などの関係者の方々との出会いがあったからこそ。
私は、その方々に支えられ、育ててもらったと感じています。今でも、心の底からとても感謝しているんですよ。」
料理教室に通う生徒さんたちにとっては、「料理コーナーを担当したり、雑誌に取り上げられるほどの先生に教えてもらえる」というステイタスを感じてもらえるように。「好きなことに全力で取り組む」と誓った赤崎さんの40代は、まさに思い描いた通りに進んでいったのでした。
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